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「緑色とは もうお別れだ」

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先週末の洗濯物。
金曜と土曜がハロウィンナイトだったが故の漆黒の光景。


ですが、思い出してみたら、10年ぐらい前の私の洗濯物は、
結構、いつもこのような様相を成していたような記憶があります。

当時の私は、何をきっかけに始まったのかは失念しましたが、
とにかく黒い服が大好きで、(もしくは紫)
しかもやたらヒラヒラしていたり
ビラビラしてたりという形状のものが何故か多いという、
魔女とか黒魔道士とかと、
陰で呼ばれたりするのも納得の趣味志向を誇っていたわけです。

そこから脱却したのはたしか20代前半の頃で、
基本的に黒髪をデフォルトとして生きている日常の中、
(理由は、10代の頃、黒髪状態から一度茶髪に染めた時、
 普通はその年代の女子であれば、例え似合っていようがなかろうが、
 友人女子等が 「うわ!かわいい!似合う!」 とか
 大げさに言ってくるのが、ある意味マナーとも言える定例行事なはずなのに、
 私の場合、周囲の反応が、こぞって 「あ、染めたんだ、へー」 だったことにより、
 致命的なまでの黒髪以外の似合わなさを思い知ったことによる )
しかもその黒髪が長かったものですから、
「白い服の方が髪が目立つ」 という、割と基本的な部分に突如思い当たったのを切欠に、
割と明るい服へ手を出すようにも移行することができたのです。


まあ、そういうわけで、かれこれ数年ぶりの魔女モード発動ハロウィン、
今年はついに緑の魔女になることができました。
念願の、緑の魔女です。
ある意味、私の終生通しての憧れの一つであるともいえる存在です。

最初は、ブロードウェイミュージカル、
Wickedのエルファバのコスプレをする気でいたのですが、
思うように衣装や小道具の準備が捗らず、
「エルファバです!」 といえるにはあまりにも中途半端な出来になってしまったので、
とりあえずハロウィンらしく、
悪い西の魔女の仮装ということで自分を落ち着ける結果となりました。
しかも、ここベトナムで、舞台用の緑ドーランなど手に入るはずもないので、
化粧用下地に、緑のアイシャドウを溶かし込んで肌に塗りこむわけですが、
何せアイシャドウ、顔のように広い範囲に使用するような用途ではもともと無いためか、
塗った時の色むらが酷く、何回も塗りなおし塗りなおしで、
たぶん支度のうち、一時間ぐらいは顔を緑に塗りまくっていたような気がします。
(ちなみに支度の時のBGMは、Wickedの 「Defying Gravity」 エンドレス)



この日は、市内のクラブで開催されたDJイベントのハロウィンナイトへ
遊びに行く&夜のホーチミンの街中で写真を撮影していただく、
という目的で魔女化したわけですが、
家で準備をしていたため、緑の魔女状態で一人で移動することについて、
道中で晒される好奇の視線たちへ対する不安の念が拭い切れず、
はた迷惑なことにも、カメラマンN氏をわざわざ家へ迎えに来させるという、
どこのワールドイズマイン自己中女だよ、という、
世界で一番お姫様な振る舞いをしてしまったわけですが、
結果的には、日本ほどではないといえ、さすがにベトナムでも浸透を始めている
「一大イベント」 ハロウィン前夜というだけあり、町に出ている分には、
危惧していたほど、通行人から不審者認定はされなかったように思います。
通りすがりのおばけ (の仮葬のおっさん) にハイタッチされたりしたぐらいです。
完全におばけに同類だと認識されたっぽいです。


近頃は、家で完全コスプレ状態を完成させて出発するということも、
少なからずあるため、アパートの警備員もそのへん、
もう私のことをそういうやつとして認識してしまっていて、
かつて、家へ遊びに来た友人が入り口で警備員に止められたものの、
私のコスプレの写真を見せることで、「ああ、あいつか」 と
部屋番号を教えてもらうことに成功した過去が有るような始末です。
今回も、行き帰り、特に顔が緑なもので、私として認識されず、
不法侵入者として入り口で止められるのではないかとハラハラしていたのですが、
結構ノリノリで写真撮影されてハイテンションに送り出されて終わりました。

ついでにいうと、外へ出た瞬間、アパートの迎えの家の二階窓から、
はしゃいだ子供たちに野次飛ばされたりもしたんですが、
ベトナム語で何を言ってるか全然わからなかったけれど、
「緑!」「出て行け!」「悪い魔女!」みたいに叫ばれてるような気もしてきて、
緑を理由にいじめられたエルファバの渦中を思い、テンション上がったりもしました。
ですがたぶん子供は、
「緑!」「すげー」「うひょー」ぐらいにしか本当は言っていなかったと思います。


その後は、ホーチミン随一の観光名所、夜のサイゴン教会を皮切りに、
カメラマンN氏と楽しい撮影行脚を繰り広げ、DJイベント会場から、
その後の飲み会場所まで歩いて移動したわけですが、
なかなか、「猥雑な雑踏 ホーチミン」 という現実の中を、
「緑の魔女」などという、考えられうる限りでもかなりのレベルの非現実的な出で立ちで
練り歩くというのは、あからさまな 「特別行事」 感があふれ出ており、
かねてよりの憧れと相俟って、半ば夢心地の、幻想的な至福時間となりました。


それにしても、「小汚い背景」 を求めて迷い込んだ裏路地の中で、
本当にたまたま遭遇したJUNさんと木村屋いさっぴさんが、
突然異形の様相で現れた私の姿を目にしたところで、
「あ、みやちゃん、今日そういう感じ?」 と、一切驚くこともなく、
通常のファッションの一バリエーションであるかのような自然さをもって
応じてくださったあたりは、いろんな意味で、
私と言う人間をよく知っていらっしゃるだけのことはあるなと感心いたしました。
その後に訪れた日本食屋さんでは、さすがに皆さん
「緑!」「やばい!」「きもい!」 等、なかなか好感触な反応をくださいましたが、
「緑!」「まるで蛇のよう!」「醜い女!」 みたいに言われてるよう脳内変換が行われ、
オズの市民から糾弾されるエルファバの気分になって、テンション上がったりもしました。


そして、アパートへ一人で帰り、
出て行くときのハイテンションとは打って変って元気の無い警備員に、
無言で出迎えられて、なんかちょっと意味も無く気まずい思いをしたりしつつ、
翌日の怒涛のハロウィン当日、
Keseraでのハロウィンアコースティックライブへと続くわけです。
とりあえず、緑のアイシャドウを一晩塗っただけで肌がなかなか大変な状態になり、
次の日一日通して、皆に 「あれ、今日、元気無い?」 (顔色が悪いから)と
言われ続けたけれど、その都度、
「いや、実は昨日緑だったもので、その影響で……」 などと説明するのも、
すべての大人たちにご理解いただける釈明であるとは思いづらかったため、
「先々週からずっと疲れているんです」 という
中途半端に壮大な言い訳に逃げていたというのは、
ここだけの裏話ということでよろしくお願いいたします。


ちなみに日曜日は日曜日でまた面白いことがありましたが、
そこでも 「疲れてる?」 と何回か訊かれました。

緑の後遺症、恐るべしです。



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